新潟県信用保証協会

経営支援事例紹介

誰もが納得できる事業計画で新業態を推進。サウナ専門店「古町サウナ SAUNA KUMORI」開業へ。

株式会社HIJILI/サウナ施設運営・企画プロデュース 代表取締役 石川 聖也氏

歴史ある街で現代の癒やしを

サウナ施設のプロデュースやサウナイベントなどを手掛けるHIJILIの石川聖也氏。世の中のブームをきっかけにサウナに魅了された根っからの「サウナー」だ。
仕事はハウスメーカーを経て建築事務所に入り、店舗や住宅の設計を経験。29歳で一級建築士の資格を取得した。「これまでの経験を生かして好きなサウナの仕事がしたい」とHIJIRIを創業。各種サウナ関連事業を展開し、自分の店を持つという夢に向けても動き始めた。
まずは店の場所を検討。「市街地でも気軽にサウナを楽しんでほしい」と繁華街の古町に決めた。「新潟駅前や万代も考えましたが、今の場所は家賃などの条件が良かったのと、街の雰囲気もすごく魅力的でした。古町は全国有数の花街。おいしいお酒や料理、芸妓文化があり、大人がゆったりと楽しむ街。そうした時間はサウナの安らぎにも通じます。歴史ある街で、現代の癒やしとしてサウナを提供したいと考えました」

新業態の事業計画策定を強力にサポート

最大の課題は、サウナ専門店という全国でも珍しい業態の事業計画を、いかにわかりやすく金融機関に説明するか。サウナに詳しくない人にも理解してもらえるように、保証協会担当者のサポートの下、集客が落ち込んだ場合の対策、安定した収益につながる価格設定など、注意点になりうる箇所をあらかじめ予測しながら、ともに事業計画を策定。その結果、石川氏の夢は実現に向けて動き出した。

新潟らしさを散りばめたサウナ施設

2023年にオープンした「古町サウナ SAUNA KUMORI」のコンセプトは「新潟らしさ」。十日町市のブナの木や魚沼杉をふんだんに使い、サウナ室の壁には砕いた安田瓦を敷き詰めて川や堀を表現。見た目も美しく、保温性に優れた瓦がサウナ室の温度をしっかりと保つ。店名は新潟の空模様を表し、内装もグレートーンで統一した。
「30,40代のサウナ好きをターゲットに計画しましたが、開業してみると古町は専門学校が多いこともあり、20代のお客様に多くご来店いただいています」と石川氏。「これはとてもポジティブな要素。サウナは習慣化しやすいコンテンツなので、若いお客様にファンになっていただき、長期的にサウナを楽しんでいただきたいですね」とこれからの展望を語った。

新潟県信用保証協会のサポート〈 株式会社HIJILIの場合〉

街の活性化という共通項を軸に、金融機関に働きかける。
1/相談のきっかけ

石川氏はサウナ関連事業を始めるために起業。ご自分のサウナ店を古町に開業することを検討していました。

事業融資の相談に訪れた金融機関を通じて、当協会にご相談いただきました。

2/課題
「サウナ専門店」という新業態

サウナに特化した専門店は全国でも少なく、ベンチマーク(基準)となる企業がありませんでした。

事業計画作成の難しさ

上記のことから、サウナに詳しくない人にも理解し納得してもらえる綿密な事業計画を作成する必要がありました。

3/解決策
納得度の高い事業計画を作成

事業計画作成にあたっては、集客の季節変動など予想されるリスクに配慮。また、複数ある事業の収益のバランスも重要である旨のアドバイスをしました。

担当者の配置は部署の垣根を超えて

お客様の事業分野はさまざまです。今回のサウナのように個人の趣味嗜好によるところが大きい事業内容では、部署に関わらずそのカテゴリに興味のある職員を担当に配置。お客様に寄り添い、力強くサポートします。

支援担当者の声

「サウナで新潟の街を活性化したい」という石川氏の想いは、新潟県信用保証協会が掲げているビジョンと共通しています。石川氏の夢を、これからも丁寧にサポートしていきます。

株式会社HIJILI

2021年創業 新潟市中央区女池神明
サウナ施設の企画・設計・プロデュース、ポンチョやハットなどのサウナアパレル事業、アロマやサウナ小屋を開発するサウナプロダクト事業などを展開。2023年、西堀通に「古町サウナ SAUNA KUMORI」をオープン。全国のサウナ愛好家らも足を運ぶ注目スポットになっている。

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