新潟県信用保証協会

経営支援事例紹介

事業承継を楽しく考える

株式会社マスヤ/小売業 執行役員・店長 栗林 礼奈さん

新潟市南区に、全国からお客さんが集まるローカルスーパー「マスヤ味方店」があることをご存知でしょうか。
そこには、たった4年で売り上げを3倍にした後継者と、協会担当者が二人三脚で挑む、事業承継の新しい形があります。

経営支援で事業承継のイメージを描く

「いらっしゃいませ!」と満面の笑みで出迎えてくれたのは、新潟市南区味方地区で80年近く愛されるスーパー「マスヤ味方店」の栗林礼奈さん。2026年春の事業承継に向け、2020年から店長を任され、赤字営業の店をV字回復に導いた立役者だ。大型スーパーには真似できないニッチトップの商品戦略、生産者の思いや魅力をスタッフー丸となって伝えるマスヤ流の商品伝達法で来店者の心をわしづかみにする。
事業承継に向けたサポートの一環として、協会担当者が提案したのは、全国各地の中小企業の後継者が一堂に会し、新規事業のプレゼンを行う、「アトツギ甲子園」への出場だった。この舞台に立つことで、栗林さんが考えるビジョンの明確化と実行に移すまでの時間軸がはっきりするだろうと考えてのことだった。2024年10月に初めての面談を終えると、11月の書類選考に向けて資料作成を開始。さらに、2月の関東大会に向けてプレゼンの猛練習を続けてきた。

新潟の後継者に勇気を与えたい

そもそも、協会担当者が「アトツギ甲子園」を紹介した裏には、「熱いビジョンを持つ後継者が新潟にいること、そして、その姿が他の後継者にとって一筋の光になれば」という思いがある。栗林さんが全国の舞台で力を発揮できるよう、新規事業計画のプラッシュアップと協力者集めに着手した。

一生ものの財産となった新しい出会い

協会担当者の熱意もさることながら、それ以上の熱量を見せたのが栗林さんの抱く壮大なビジョン。「将来はロサンゼルスに進出する!」という夢を、「アトツギ甲子園」でプレゼンすることにした。「大会では4分間のプレゼンを行いますが、ほんの4分では店の魅力を何も伝えられない。勝ち上がるためにすごい師匠を見つけようと作戦会議を重ねました」と栗林さん。
そこで、協会担当者が協力を依頼したのは、県内外で事業を展開する企業のそうそうたる経営者たち。さらに、地方創生に取り組む企業の経営者にもWEBによるメンタリングを依頼し、とことんプレゼンカを磨き上げた。関東大会での優勝、全国大会で大躍進を遂げたことは栗林さんの自信につながった。また、「アトツギ甲子園」を通じて生まれた新しい出会いは、一生ものの財産になった。

新潟県信用保証協会のサポート〈株式会社マスヤの場合〉

後継者に寄り添い、楽しく企業を磨き上げる。
担当者の着眼点

大きな舞台に立ち脚光を浴びることで、仲間や協力者が増え、ビジョンをより具体的に固められる。「アトツギ甲子園」への出場が、「事業を海外で展開したい」という栗林さんの大きなビジョンを実現する最短距離だと考えました。

サポート内容

万全を期して「アトツギ甲子園」へ出場できるように、ビジョンのプラッシュアップや応募書類・プレスリリースなど各種資料の作成支援、メンターの紹介を積極的に行いました。現在は、外部専門家を交え、円滑な事業承継手続きに向けた支援を継続的に行っています。

支援担当者の声

後継者とともに、企業の未来を創る

マスヤさんのように、後継者自身と会社のビジョンを明確にすることで、より地域に根ざした息の長い企業に発展できると考えています。自社の強みを生かしながら世の中のニーズにどうやって応えていくか、後継者とともに考え続けていきます。

株式会社マスヤ

1948年創業。丹精込めて生産された全国各地の良品を独自のルートで仕入れ、新しい消費の価値を提案する新潟市南区のローカルスーパー。SNSを駆使したファンマーケティングで、公式インスタグラムフォロワーは14,000人超え(2025年7月時点)。2025年2月「第5回アトツギ甲子園関東大会」最優秀賞受賞。その後全国大会にも出場し、日本中から注目を集めている。

経営支援サービスforte.(フォルテ)

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